子どもにとって、「家計(かけい)」という言葉は少しむずかしく感じるかもしれません。
でも、家計のことを知ると、「なんで買ってもらえないの?」「どうして節約してるの?」という疑問も、自然と解消されていきます。
この記事では、家計のしくみや収入・支出のバランス、そして子どもでもできる“お金の会話”について、わかりやすく解説していきます。
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家計=家のお金の出入りを管理すること

家計って何に使われているの?
家計とは、家庭の中で入ってくるお金(収入)と出ていくお金(支出)をやりくりすることです。
【代表的な収入】
・お父さん・お母さんの給料
・パート・アルバイト代
・副業・年金・児童手当など
【代表的な支出】
・住まい:家賃、住宅ローン、電気・ガス・水道代
・食費:毎日の食材や外食など
・教育費:授業料、習い事、文房具など
・保険:医療保険、生命保険など
・趣味・レジャー:旅行、外出、イベントなど
収入より支出が多くなるとどうなる?
毎月の支出が収入を超えてしまうと、「赤字(あかじ)」になります。
赤字が続くと、貯金が減ったり、借金をしたりして、家計が苦しくなってしまいます。
だからこそ、「今いくら入って、何にいくら出ていったか?」を見えるようにして、バランスをとることが大切です。
家計のバランスを整える3つのルール

1. 収入の範囲で生活する
「手元にあるお金以上に使わない」が家計の基本です。
クレジットカードや分割払いは便利ですが、“見えにくい支出”になりやすいため、注意が必要です。
2. 固定費を見直す
毎月必ず出ていくお金(=固定費)を見直すと、長く続く節約につながります。
【固定費の見直し例】
・スマホを格安プランに変更する
・不要なサブスクを解約する
・保険の内容を見直す
固定費は、一度の見直しで月数千円〜数万円の節約になることもあります。
3. お金の使い道に「目的」を持つ
お金は「なんとなく使う」と、気づかないうちになくなってしまいます。
使う前に「これは本当に必要?」「将来につながる?」と考えるクセを持つことが、賢いお金の使い方につながります。
子どもでもできる“家計力”の第一歩

1. お手伝いで「お金の価値」を体感する
おこづかいを「働いた報酬」として受け取ると、お金に対する感じ方が変わってきます。
・掃除を手伝ったら100円
・弟や妹の世話で50円
→ 自分の行動にお金の価値が生まれる経験は、家計感覚の土台になります。
2. 食費や電気代を一緒にチェックしてみる
「牛乳っていくらするの?」「お米って1か月でどれくらい使うの?」など、日常の中でお金を意識するチャンスはたくさんあります。
レシートや電気代の請求書を親子で見ながら、「どうやったら安く抑えられるかな?」と考えるのも良い学びになります。
3. 家族会議で予算を話し合う
たとえば、旅行や誕生日プレゼントの予算を「1万円以内でどう楽しむか?」と一緒に考えてみましょう。
計画性や判断力だけでなく、家族で協力し合う気持ちも育ちます。
保護者が伝えるべき家計のリアル

「お金「お金の話=NG」にしないことが大切
「家のお金のことを子どもに話すのはまだ早い」と感じるかもしれませんが、早いうちからお金のリアルにふれることで、将来のお金の失敗を防ぐことができます。
「お金=生活の土台」としてとらえ、自然な話題として扱いましょう。
「できる・できない」の理由を伝える
・「今月は学費の支払いがあるから、今回は我慢しようね」
・「今は節約して、来月のレジャー費にまわそう」
こんなふうに選択の理由を共有することで、子どもは納得しやすくなります。
親の事情を一部見せることは、子どもにとっても大きな信頼になります。
まとめ:家計を知ることは「暮らしを支える力」になる

・家計は「入ってくるお金」と「出ていくお金」のバランスでできている
・収支のバランスをとる力は、将来の生活力の基本
・子どもも家計にふれることで、お金の考え方が自然に身につく
お金の話を「見せないもの」にせず、「暮らしのしくみ」として伝えていくこと。
それが、子どもたちが将来、自分の家計をきちんと管理できる力を育てる第一歩になります。