「YouTuberになりたい!」「先生になりたい!」
子どもたちは自由な発想で、たくさんの夢を語ってくれます。
けれど、その仕事で本当に生活できるのか?
そういった「お金との関係」まで考えたことがある人は、意外と少ないかもしれません。
この記事では、代表的な職業の年収を紹介しながら、「仕事」と「お金」のつながりについて一緒に考えていきます。
将来の仕事を選ぶときには、「好き」という気持ちとともに、「現実に生活できるか」という視点も、とても大切です。
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そもそも「年収」ってなに?

1年間で受け取るお金の合計
年収「年収」とは、1年間で会社やお店などからもらえる給料の合計額のことです。月々のお給料(基本給年収とは、1年間で会社やお店などからもらえる給料の合計額のことです。
月々の基本給に加えて、ボーナスなどの特別手当も含まれます。
たとえば…
・月給:25万円
・ボーナス:年2回で合計50万円
この場合、
25万円 × 12ヶ月 + 50万円 = 年収350万円 となります。
「年収=1年間で手に入るお金の合計」と覚えておきましょう。
職業別の平均年収を見てみよう
以下は日本での代表的な職業ごとの平均年収(令和データの概算)です。
職業名 | 平均年収(概算) | ポイント |
---|---|---|
公務員(国家) | 約670万円 | 安定性が高く、福利厚生も充実 |
小学校の先生 | 約600万円 | 勤続年数によって上がる傾向 |
看護師 | 約500万円 | 夜勤手当やシフト制の影響もあり |
プログラマー | 約450万円 | 経験とスキルによって差が大きい |
建設作業員 | 約400万円 | 労働時間と季節で変動することもある |
飲食店スタッフ(正社員) | 約350万円 | 独立開業で大きく変わることも |
アニメーター | 約250万円 | 労働時間が長く、収入は低め |
プロスポーツ選手 | 数千万円〜0円 | 成功すれば高収入だが、不安定さも大きい |
YouTuber | 数万円〜億単位 | 人気・登録者・再生数によって大きく異なる |
※地域・年齢・勤務形態によって変動します
収入が高い仕事ほど、多くの人に人気がありますが、実際は安定しない仕事や、大きな努力が求められることもあります。
高収入の仕事は「ラク」じゃない?

お金が多い仕事には、見えない努力がある
「年収が高い=楽な仕事」ではありません。
むしろ、多くのお金を得るためには、それなりの責任や努力が必要です。
・専門的な知識を身につけるのに長い時間がかかる
・人の命や安全をあずかる重い責任がある
・体力的にも大変で、長時間働くことがある
・実力勝負で、安定しない面も多い
【たとえば】
医師の平均年収は約1200万円ですが、そのためには大学6年間+実習+国家試験に合格しなければなりません。
夜勤や緊急対応も多く、命を預かる重圧も大きい仕事です。
「やりがい」と「収入」、どちらも大切

どんなに好きな仕事でも、生活できなければ続けるのは大変です。反対に、お金のためだけに好きでもな自分のやりたい仕事でも、生活が苦しくなってしまっては長く続けられません。
一方で、「お金のためだけに働く」と、毎日がつらくなってしまうこともあるかもしれません。
だからこそ、「この仕事でどれくらいの収入があるのか?」を早めに知っておくことが大切です。
保護者と一緒に考えたい「働き方のリアル」

子どもが夢を語るとき、親として「収入」や「安定性」の話を避けたくなることもあるかもしれません子どもが夢を語るとき、つい「収入はどうなの?」「それで食べていけるの?」と言いたくなるかもしれません。
でも、子どもにとっては夢を否定されたように感じてしまうこともあります。
だからこそ、まずは一緒に考えてみることが大切です。
・やりたい仕事って、1日どんなことをするのかな?
・どこで働く?どれくらいの収入が必要かな?
・将来のために、今どんな準備ができそう?
こうした問いかけを通して、「夢」と「現実」をつなぐ対話ができます。
まとめ:「好き」だけじゃなく、「生きる力」としての視点も

・仕事には、それぞれの平均年収や労働環境がある
・高収入の仕事には、それに見合う努力や責任がともなう
・「好き」な気持ちと「現実に生活できるか」のバランスを考えることが大切
将来の夢を大切にしながら、「その夢でどう生きていくか」を考えることも、これからの社会では欠かせない力です。
好きなことをあきらめるのではなく、「どうすればその夢を続けられるか?」という視点で、お金と仕事のつながりを少しずつ学んでいきましょう。