高校生になると、アルバイトを始める人も増えてきます。
「時給1000円で5時間働いたのに、振り込まれたのは4500円だけ…?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
それは、税金や社会保険料などが差し引かれているからです。
この記事では、大人になる前に知っておきたい「税金」と「社会保険」の基本について、わかりやすく解説します!
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給料から引かれる「見えないお金」

給料=そのままもらえるお金じゃない!
アルバイトの給料には、「総支給額」と「手取り額」があります。
・総支給額…働いた時間ぶん、会社が支払う金額の合計
・手取り額…実際に自分の口座に振り込まれる金額
たとえば…
時給1000円 × 5時間 = 5000円
このうち、所得税などが引かれ、手元に残るのは約4500円になります。
「なんで引かれるの?」「どこに使われるの?」を知っておくことが大切です。
所得税ってなに?

働いたら、国に納める税金
所得税は、「働いて得た収入」に対してかかる税金です。
アルバイトでも一定以上の金額を稼ぐと、所得税が差し引かれることがあります。
・月に8万〜9万円以上稼ぐと、所得税がかかる可能性がある
・年間103万円以下の収入なら、あとで確定申告をすれば返ってくる場合もある
所得税は何に使われているの?
・学校、病院、道路の整備
・災害時の支援活動
・子育て支援や年金制度
所得税は、社会全体を支える大切なお金として使われています。
社会保険ってなに?

社会の“もしも”に備える仕組み
社会保険とは、病気やケガ、失業、老後など、万が一のときに生活を守るための制度です。
主に以下の5つがあります。
・健康保険…病院で安く診察を受けられる
・厚生年金保険…老後に年金として支給される
・雇用保険…失業時の生活支援
・労災保険…仕事中のケガや病気への補償
・介護保険…高齢者の介護を支援する仕組み
※高校生のアルバイトの場合、勤務日数や時間数によって保険の加入条件が変わります。
健康保険のメリット
・病院での診察料が3割負担になる(残りの7割は保険がカバー)
・高額な医療費も、限度を超えると返ってくる制度がある
・将来、出産や育児の支援にも使われる
住民税との違いは?

所得税:国に納める税金
住民税:市区町村に納める税金
住民税も、一定の収入があると差し引かれるようになります。
地域の学校・ゴミ処理・福祉サービスなど、地元の暮らしを支えるお金として使われています。
自分の給料明細をチェックしよう

給毎月の明細書にはヒントがたくさん!
給料をもらったら、明細を見る習慣をつけましょう。
明細書には、次のような項目が記載されています。
・総支給額
・所得税、住民税
・社会保険料
・手取り額
「どんな名目でどれだけ引かれているか」を知ることで、自分の働いたお金がどう使われているかを意識することができます。
高校生のうちからできること
・給料明細を毎月チェックする習慣をつける
・わからない言葉は、保護者と一緒に調べてみる
・「なぜ引かれているか」を理解することで、将来の準備につながる
保護者と一緒に話しておきたいこと

税金や保険=「損」じゃない!
子どもが「なんでこんなに引かれるの?」と思ったときこそ、
税金や保険は「みんなを守る社会の仕組み」であることを伝えるチャンスです。
【会話のヒント】
・「お父さん・お母さんも同じように給料から引かれてるよ」
・「保険があるから、病気になっても安心できるんだよ」
・「今は実感がなくても、将来に役立つ大切なお金なんだよ」
こうした会話を通じて、ただ「損した」と感じるのではなく、「社会とつながっている」という感覚が育ちます。
まとめ:「知らなかった」から「知っててよかった」へ

・高校生でも、バイト代から税金や保険料が引かれることがある
・所得税、住民税、社会保険は「自分の暮らしと未来」を支える大切なお金
・毎月の給与明細をチェックすることで、社会のお金の流れが見えてくる
大人になれば、税金や保険の仕組みは必ず関わってきます。
だからこそ、高校生の今から少しずつ知っておくことで、将来の選択肢も広がります。
「なんとなく引かれてる」ではなく、「ちゃんと理解して使いこなせる」自分を目指していきましょう。